展示品紹介

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ーなつかしの玩具玉手箱ー
【6】姫達磨
 地方の郷土玩具が消えていくなかで、達磨ほど息長く人々に支持され続け、しかも現在においてもその役割を立派にはたしているいるものは、ほかにはありません。張り子製が最も多く、まれに東北地方のロクロ挽きの木地達磨があります。「達磨落とし」「梯子達磨」などはおもちゃに仕立てられた達磨の変型です。
 今回紹介するのは、達磨のなかでも、出色といわれる四国は高知の「女達磨」=写真㊧=と松山の「姫達磨」=写真㊨=です。達磨は本来禅宗の始祖達磨大師を形どったものですから、男であるはずですが、ここでは女の達磨が生まれました。「土佐の起き上がり」と呼ばれるこの女達磨は、江戸時代の文化年間土佐山内藩が江戸から持ち帰った張り子達磨をもとに製作したのが始まりでした。面長の美しい顔立ち、胴模様は白い鹿の子風に書きました。松山の姫達磨、お下げ髪の童女です。この「道後起き上がり」は金沢の「八幡起き上がり」と並んで、この種の姫達磨も代表的なものといわれ、伊予豆比古命神社の祭礼で縁起物として売られています。
 達磨は別名起き上がり小法師といい、人々の受けました。高知と松山のそれはこの世界のミス・ユニバースといえるでしょう。

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