展示品紹介

b69f167d62f688f5834b

  展示品紹介


  展示品紹介
ーなつかしの玩具玉手箱ー
【12】広隆寺牛祭りの面
 各地の郷土玩具の発生にはそれぞれ縁起があります。神事、なかでも厄除けは大きな部分をしめていました。そして面が重要な役目を果たしています。
 写真は京都市太秦の広隆寺の奇祭として知られる牛祭りの祭事面を模したものです。この寺院は国宝第一号の弥勒菩薩像を安置しています。創建は古く、秦の始皇帝の末裔を任ずる秦河勝の蜂岡寺に始まり、後に聖徳太子が広隆寺を建立しました。京都で最も古い寺院です。
 この祭事は毎年十月十二日の夜、境内にある大避神社で行われ、牛に乗る摩多羅神(写真・左)が白面をかぶり、赤鬼(写真・右)、青鬼の四天王を従えて練り歩くものです。往生要集の著者恵心僧源信が平安時代の初め、これを観請して法会を行ったのが始まりといいます。五穀豊穣、悪疫退散を祈念しました。
 この祭りが奇祭といわれるのは主神の摩多羅神が牛に後ろ向きに乗ることです。この面は厚紙に胡粉を塗った上に顔を描き、鼻を三角に切り抜いた三十センチもある大形のものです。「これを室内に掛け置く時悪疾を免がるる」との言い伝えがあります。

コメントを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です