展示品紹介

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 展示品紹介


 展示品紹介
―なつかしの玩具玉手箱―
【25】日奈久のべんた人形
 熊本県八代市日奈久「ひなく」温泉の「べんた人形」は東のこけ
しとならぶ木製人形の西の名品です。
 民話や伝説が郷土玩具の起源となることも多いといわれています。
おとぎ話や伝説の主人公は子供たちにとって身近な存在であり、夢
の形として表したものでもありました。クマと相撲をとった金太郎
、鬼退治をした桃太郎など子供がみることのできる絵本が少なかっ
た時代、親の語る昔話は子供にとって何よりの楽しみでした。
 べんた人形もそのような伝統の一つから生まれました。
 八代市に面し、不知火の灯が見える日奈久で生まれたこの人形(
別名おきん女)はこの地の名産であるキリ材を丸く切り、頭と胴に
し、髪や目鼻、胴体には菊、桜などの花模様をつけた腹掛けが描か
れています。別の板切れで手足を作り、赤い布でつなぎました。純
朴な少女の風情を漂わせています。女の子がままごと遊びに使いま
した。
「べんた」あるいは「おきん」は人の名前です。弁太は江戸時代文
政年間(1818-1830)これを創始した作者の名であり、お金は物
語の主人公です。病の父を持つ孝行息子に協力して、薬効あるこの
温泉を見つけた娘の名前です。

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