展示品紹介

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―なつかしの玩具玉手箱―
【47】横手のしんこ細工
 東北地方は古来の伝統的な行事が数多く残されています。地域に根ざした風俗を今にしのばせる貴重な文化財の宝庫といえるでしょう。
 豊年祈願、新春祝いの田植え祭である八戸の「えんぶり」、平将門以来の由緒を誇る相馬の「野馬追い」、仮装神人が正月の家々を訪れる男鹿の「なまはげ」、夏の風物詩である秋田の「竿灯」、青森の「ねぶた」、弘前の冬の「ねぶた」、そして子供たちの行事「かまくら」で知られる横手の「梵天祭」。これらのすべては郷土玩具としてつくられ、この世界で異彩を放っています。
 秋田県県南部の横手の正月といえば「犬こいち」と「梵天祭」です。犬こ市ではしんこ細工の犬が売られています。しんことは米の粉のことです。保存には向かないといわれています。これは小正月の夜に現れる悪霊を払う力を持っていると信じられている縁起物で、当夜家々では窓際や玄関に置きます。また小正月は各家庭も、お呼ばれなどで留守がちになることも多く、番犬の役目も果たしました。
 梵天祭では「ぼんでこ」と呼ばれる祝儀棒が授与され豊作を祈念しました。横手の子供たちは小正月には水神様を祭ったカマクラでこのしんこ細工の子犬と遊びます。

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